子どものアトピー
幼児期から思春期のアトピー
関節の湿疹が中心になる幼児期
成人になる前に自然治療を
皮膚が成長期のスピードに追いつけず「かゆく」なる成長期一過性皮膚症
幼児期から学童期には、毎年身長が約10センチ伸びます(図2参照)。この時期は皮膚にとって、とても大きな仕事量があります。特に関節を包む皮膚(ひじ肘の内側、ひざ膝の内側、首まわり、肩関節まわり)は、成長するとともに関節にあわせて曲がって伸びてを繰り返す「大変な仕事量」をこなさなくてはなりません。
アトピッ子の皮膚は、この「仕事」を一気にこなすことがちょっと苦手です。月日が経ち、成長に伴う皮膚を作る力が育てば、何の心配もいりません。かいていてもきちんと治っていきます。
汗が直ぐにかわくよう、年中半袖半ズボンですごします。
関節周囲は動くたびに皮膚が擦れ合い、この部位の皮膚は薄く、バリアの角質も薄いので、汗をかいて湿気ると壊れやすいのが特徴です。幼児期は発汗量が多いため皮膚はしめりやすく、しめっている皮膚はかゆく、かくと傷になりやすいのです。
軽い乾燥には保湿はいりません。乾燥時は石鹸の中止、入浴回数の減量、入浴温度を下げてください。冬場は、入浴後にオイルなどを、乾燥部分に少量ぬります。ステロイドは使いません。入浴後のまだ皮膚がぬれている時に、少量のオリーブオイル(保湿用)を薄く伸ばしてぬってください。ぬれている時にぬると、ごく少量でも薄く伸びます。その後すぐに、バスタオルでふいてください。皮膚が油でてかっていたり、ベタベタしていたらぬりすぎです。オリーブオイルをぬった後の皮膚は、サラサラの状態がベストです。
(図2)
関節の汗がすぐに乾けばNOトラブル
- ●首まわり…冬でも首回りはできるだけ開けて。マフラーやタートルネックで首を隠さないでください。
- ●両肘内側…冬でも下着は半袖がベスト。
- ●両膝内側…一年中ひざが出る短パン・スカートが望ましいです。